Welcome  ◎過去ログは、この記事の下に表示されます。

   このブログは、映画 『世界はときどき美しい』 の御法川修監督と、
  女優デビューを飾った片山瞳さんの交換ブログとしてスタートしました。
  映画は、第19回 東京国際映画祭でお披露目されたのち、
  2007年3月31日に渋谷ユーロスペースで封切られました。
  以後、順次全国で公開された他、国内外13の映画祭でも上映。
  現在はDVDが発売&レンタル中です。

  日本映画バブルの渦の中で公開された、小さな小さな一本ですが、
  製作に携わった私たちにとっては、かけがえのない大切な作品です。
  振り返れば、最初は行き先の不安な船出でした。
  ゆっくり一年をかけて、思いがけないほど多くの観客に恵まれた今は、
  映画のタイトルを口にして、その響きに深く頷いてしまいます。

  このブログは、私たちの映画が歩んだ一年間の軌跡です。
  右サイドバーに整理された情報は、メモリアルアルバムのような趣き。
  劇場へ足を運んでくださった方、DVDで新たに映画と出会ってくれた方、
  これからも多くの人たちが、このブログを訪ねてくれることでしょう。
  この映画が、それぞれの暮らしの中で育まれることを祈っています。
  これからもずっとずっと。  (2008年5月21日掲載)



  News Release  ◎過去ログは、この記事の下に表示されます。

  ◆御法川修監督の最新作が2作品同時に始動!!
      sankeiwest.gif
   Irodori_Rogo-A.jpg
   出演◎吉行和子/富司純子/中尾ミエ/藤 竜也
        平岡祐太/村川絵梨/戸次重幸
   主題歌◎原 由子 「ヘブン」   配給◎ショウゲート
   脚本◎西口典子  監督◎御法川 修
   2012年秋、シネスイッチ銀座 他 全国公開
   Copyright © 2012 「人生、いろどり」 製作委員会

   Suchan_Main.jpg imagesCAJCMW11.jpg
   映画 『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』
   主演◎柴咲コウ/真木よう子/寺島しのぶ
   原作◎益田ミリ (幻冬舎刊)
   脚本◎田中幸子  監督◎御法川 修
   配給◎スールキートス  2013年、全国公開

   Copyright © 2012 「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」 製作委員会
   (2012年4月15日掲載)


  ◆片山瞳さんの最新作は、映画 『海燕ホテルブルー』 のヒロイン
   第60回ベルリン国際映画祭で銀熊賞 (最優秀女優賞) を受賞した
   寺島しのぶさん主演作 『キャタピラー』 など話題作を次々発表している
   鬼才若松孝二監督の最新作で、片山瞳さんがヒロインに抜擢
   直木賞作家船戸与一氏による同名小説の映画化。
   下のバナーを Click 予告編をご覧いただけます。
   (2011年10月28日掲載)
   


  ◆御法川修監督が手がけたコーポレート映像が受賞
   美容サロン用ヘア化粧品の総合メーカーとして国内トップを誇る
   (株)ミルボンの創業50周年記念映像を御法川監督が演出しました。
   片山瞳さんも特別出演されています。
   記念式典で一度限り上映される作品として完成したのですが、
   映像文化製作者連盟が主催する映像祭 「映文連アワード2010」 の
   大賞に当たる経済産業大臣賞を受賞しました。
   (2010年9月30日掲載)

   


 ◆『SOUL RED 松田優作』 (監督御法川修)
  生誕60年没後20年のメモリアルとして、
  最初で最後の公式ドキュメンタリー映画が誕生
  今なお人々の心に生き続ける男の軌跡。

  ★DVD発売中 ★ORICON TOP
  第22回 東京国際映画祭 特別招待作品
  Copyright © 2009 SOUL RED Film Partners 


◆御法川修監督が手がけたテレビCM が好評オンエア中
  映画界の豪華スタッフが顔をそろえ、贅沢な仕上がりになっています。
  是非ご覧になってください。
  (2009年3月1日掲載)

 

  スープで食べる、野菜のおいしく新しいカタチ 「ベジさめ」 新発売
  TV-CM 「モノクローム」 篇 Starring 加藤ローサ
  ★コチラを Click ムービーでご覧いただけます。
  Copyright © 2009 Acecook Co.,Ltd. All Rights Reserved.


  第49回 「消費者のためになった広告コンクール」 金賞受賞
  
  For Earth,For Life 〜 株式会社クボタ
  TV-CM 「過去と未来 (eプロジェクト地球小屋)」 篇
  ★コチラを Click ムービーでご覧いただけます。
  Copyright © 2009 Kubota Corporation. All Rights Reserved.


2007年06月29日

草の便りへの便り

草野康太さま

先日、草野さんのブログ 「草の便り」 と御法川監督のやり取りを
見ながら心温めていましたが、
なんと 今度は私にお手紙をいただきました

とってもびっくりしました
ありがとうございます。

もうすぐ時代劇の放送が始まり、終わっていくのですね
ぜひ楽しみに見ますね!
7月3日(火) 「八州廻り 桑山十兵衛」(ANB)

昨日、私の方も大事な仕事が一段落したところで、
厳しくも、その中にたっぷりと流れている優しさの中で
本当に鍛えてもらいました。
一人で、孤独で、魂で。
そう在る人々とのぶつかり合いは本当に心を満たしてくれるもの。
まだまだ俳優としての道のりを始めたばかりの私は
この道に広がる深遠をただ覗きこむばかりの状態ですが
俳優とはただただ無心に、そこにいてくれるたくさんの方々の心に、
プロとして覚悟を据えてまっとうしようとしている大きな
器に飛び込んでいく、すべて捧げて、預けていくような
そういう役割なのでしょうか?
まだまだ模索中なのですが、人生をかける問いになりそうです。

もう京都からは戻られましたか?
我がチームの父、御法川監督もこれから京都の上映へと旅立ちますね
お二人の間に流れる信頼と愛情に、本当にうらやましく思うこと、
多いです。
もの作りの仲間として、歳月をかけて、育んでいった同胞の絆は
いつまでたっても決して消えることはないのでしょうね
私も頑張らなきゃ
なので今度酒場で飲み明かす時は私も仲間はずれにしないで下さいよ〜
私だって・・・お酒の一滴や二滴・・・くらいは
あ。すみません、ウーロン茶で(笑) 朝までお供しますからっ

御法川監督が二年前の京都での撮影を回想していましたが、
その頃にいただいたメールに 「桜の舞に気が狂いそうになっています」 と、
あったのを思い出しました。
そういう感性が映画の中に狂いそうなほど繊細に流れている。
この映像詩を見て、やっとその感性が手に取り、目に見えて、わかりました
どうかどうか優しい人の優しい感性にたくさん届きますようにと
願ってばかりですが・・・

そうそう、大祓から京都での上映が始まるのですね
監督、いってらっしゃい!!!
この半年の思いを天に手渡し、また新たな道を歩む準備をしましょう
水無月の輪をくぐったら、どんな景色と出会えるんだろう

今日から福岡アジア映画祭が始まっていますね
とにかく私は福岡の大切な人々に見てもらえる日が
楽しみでなりません

やっぱり個人的な思いばかりになってしまいましたが
また会える日を楽しみにしています
では、また
posted by seka-toki at 12:14 | 片山瞳より

安堵の夜

御法川修さま

片山瞳です
今日、ようやくひとつの山場を越えたところです。
ほっと安堵のため息を、ポツリとしている今晩の私です。
(まだ公表できませんが、どうぞ楽しみにしていて下さい)

さみしいです。
いつもそうです。ひとつの魂を注ぐものを見つけ出して、
それに向かって邁進する時、あらゆる不安や心配や
勝手に背負うプレッシャーの中で悶えているものの、
そこで出会う感動や喜びは計りしれず、途方もない。
すべての終わりは、寂しいです。

休むことのできぬ人生の歩みの中で、
人は一体何をしようとしているんだろう?
孤独の中で何を見出そうとしているんだろう?

分からないから生きているのかもしれません。
ただ愛したいから、だけかもしれません。
posted by seka-toki at 01:22 | 片山瞳より

2007年06月27日

水無月の輪をくぐり

片山瞳さま

御法川です。
ちょうど二年前のこの頃は、
『世界はときどき美しい』 の撮影準備を進めながら
京都でドキュメンタリーの撮影に取り組んでいました。
今年105歳になられる京都西陣の織り元山口伊太郎翁を取材する作品。
京都で一番最初に桜が開花するといわれる平野神社の前に宿を取り、
スタッフみんなで合宿しながらの撮影でした。

全ての撮影を終えたのが6月29日。
翌日からは夏越の大祓が執り行われるということで、
夕暮れの境内に提灯が灯されていたのを思い出します。
半年間の汚れを祓うため、本殿前に立てられた大きな輪をくぐり、
これから半年を無事に送れるよう祈る神事。
そんな水無月 (6月) の区切り目である6月30日(土)から、
京都での上映がスタートします。

◎京都の皆さまへ
公開初日には、ぼくから観客の皆さんへご挨拶をさせていただきます。
7月02日(月)までは10:20からのモーニングショーのみの上映。
祭の華やぎに包まれる京都の皆さんには早起きも有意義でしょうね。


   京都みなみ会館
   京都市南区西九条東比永城町79
   TEL 075-661-3993
   近鉄 「東寺駅」 西へ徒歩3分
   Mapion

   ◎上映期間 6月30日(土) 〜 7月11(水)




  公開初日にお越しいただけた方々へは
  プレゼントをご用意しました。
  お部屋で手軽にハーブが育てられる、
  映画オリジナルハーブ缶。
  先着30名様にプレゼント



◆追伸
ぼくは当日、明け方までスタジオ作業。
そのまま朝一の新幹線に飛び乗って馳せ参じる心積もり。
ヒゲぐらいは剃っていきますが、みすぼらしい惨状でもお許しくださいね。
なにをおいても、うかがいたいのです!!
映画館でお会いできるのを楽しみにしております。
posted by seka-toki at 23:29 | 御法川修より

2007年06月23日

広島先行上映の夕べ

宣伝担当です。
大阪 「第七藝術劇場」 での上映が終了しました。
『世界はときどき美しい』 は、大阪の方々にも愛されたようで、
好調な動員記録を残すことが出来ました。
観客の皆さまと、劇場スタッフの方々へ心から感謝を。

本日からは 「四日市中映シネマックス」 での上映がスタートしました。
一週間だけの限定公開です。

来週30日(土)からは 「京都みなみ会館」 での上映がはじまります。
秋まで順次全国を回る手筈は着々と整っていますが、
上映用プリントの数が限られているため、
一所で長く上映することが叶わないのは本当に残念です。
そんな貴重なプリントであるはずの一本が、
近々パリへと旅立つことに
フランス語字幕を入れてもらい、長い旅となりそうなのです。

これまでに出品された海外の映画祭で
『世界はときどき美しい』 をご覧になった世界の観客数は3,000人。
国際映画祭の会場はどこも大劇場なので、
少ない上映回数でも多くの観客と出会えるわけです。
思い起こせば・・・
ユーロスペースの上映最終日にお越しになられていたご婦人が、
「フィラデルフィアにいる娘に薦められて来たんです」 と、
監督に声をかけていました。
娘さんは 「フィラデルフィア映画祭」 でご覧になり、
日本に住むお母さまへ母の日に電話し、
映画を観るよう薦めてくださった、という次第。
(・・・ 感涙)

この小さな映画が、さらに世界へと羽ばたいていくのは嬉しいですけど、
残された国内上映用プリントの数といったら ・・・ あ〜無情。
嬉しい悲鳴ではありますけどね。

日本各地の皆さま、お近くの劇場で公開がはじまった折には、
どうかお見逃しなく!!

さて、お報せです。

広島での上映は 「横川シネマ」 にて、7月28日(土)から。
それに先立つ7月7日(土)の七夕の夜、先行上映会が決定しました
もちろん監督は当ブログでの宣言通り “全国ミニシアター行脚” で
はせ参じる段取り。
広島の皆さま、温かく迎えてあげてくださいね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎ 『世界はときどき美しい』 先行上映 & 監督舞台挨拶
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【日時】 7月7日(土) 18:30開映
【会場】 横川シネマ
【料金】 当日一般・大学生 ¥1300 / シニア・高校生以下 ¥1000
     前売り ¥1000>
posted by seka-toki at 18:39 | 劇場情報

2007年06月22日

たまには酒場で

草野康太さま

御法川です。
片山瞳とは電話で元気な声を聞く機会があったので。
今日は宛先を変えてみることに。

ブログ、読みました。 ◎草の便り
声を返してくれてありがとう。
・・・ でも、なんだか照れくさいな。
自分で書いたものを改めて読んでみても、気負い過ぎてて赤面。
諸先輩方からは 「御法川も青いな」 などと忠告を頂戴したりしましたよ。
おっしゃる通り と、笑って返事しといたけどね。
青くて結構。
まだまだ魂の部分で勝負するつもりだし。

ぼくは決して “いい子ぶる” つもりなんてない。
こうして 「映画」 に携わっていて、なにがしかの結果が出ても、
なにかが足りない。 満たされない。
なにが足りないのか、その答えを探している。
なにが足りないか?

うさんくさい物言いなのは百も承知で言えば、愛ですよ。
愛がないことが一番大きな罪なんだ。

パブロ・カザルスは、
演奏曲を安易に批評したり悪口を言いながらステージに立とうとした人を
怒鳴ってやめさせたそうです。
「おまえはこの曲を演奏する資格がない」 と。

いまぼくらのいる場所って、みんな内心よくないと思いながら、
感情を偽造しているようなこと、多くないですか。
あとでこっそり悪口を言う。
いつか自然に良くなればいい、自分には責任はないと見捨てている。
自分たちのちっちゃな土俵で、相撲も取らずに土俵入りばかりしている。

自分の仕事なんだもん。
喜びを持ってまっとうしたいよね。
そのためなら、どんなことだってするつもり。

ああダメだ。
また気負ってしまった。 (笑)
なにしろ今、ファイティングモードに入っているからね。

こんな時は酒場で、ちょっと一杯。
久しぶりに会いたいですな。

大阪 「第七藝術劇場」 での上映は今日 (22日) まで。
劇場のスタッフが連日、ようすを報せてくれます。
なかなか健闘しているようで、リピーターの方も多いとのこと。
読売新聞でも、その反響を記事にしてくれました。

大阪で落ち合う機会があったら、お薦めの酒場があります。
劇中のエピソード 『バーフライ』 で撮影したところ。


   ◎BAR 川名
   大阪市中央区難波1丁目1-8
   TEL 06-6213-5245
   営業時間 18時 〜 翌1時 (日曜定休)




織田作之助の 「夫婦善哉」 で知られる法善寺境内にある酒場。
初めて大阪を訪れた10年前に、
画家黒田征太郎さんに連れて行って頂いて以来、
ぼくにとっては大阪の玄関口となっている、たいせつな酒場。
ここでの記憶が、ぼくを “酒場好き” にした原因。
オーナーの川名正博さんは、えびす様をハードボイルドにしたような威風。
この界隈でニ度の火災があったことは知っているかもしれないけど、
その被害に遭いながらも、酒場の磁場は変わらず健在。
今回の大阪ロケでは大変お世話になりました。

東京で呑むなら、お薦めはイロイロあるけど、
六本木っていうのはどう?
ほぼ日」 でインタビューをしてくれた福嶋真砂代さんに教えてもらった酒場、
「TRAUMARIS (トラウマリス)」。
オーナーの住吉智恵さんは、
アートライターとして雑誌 「ART iT」 や 「東京人」 などに寄稿している方。
智恵さんも福嶋さんとそろって美女だよ。
・・・って、そんなことはどうでもいいんだけど、
お店のメルマガで映画のことを書いてくれています。
以下、転載。
(智恵さん、ありがとう

 号外 イチオシ映画情報
 東京上映は終わってしまいましたが、全国巡回中の映画、
 『世界はときどき美しい』 をご紹介します。
 5つの詩編からなるこの映画は、
 映像のドローイング集とよびたい端正なアンソロジー。
 グラスにふれる氷の音や、名も知れない植物の葉を透過する光をも
 丹念にすくいあげ、主人公の内面のゆらぎを投影させた視線は
 みずみずしく、日常の体温に限りなく近い。
 劇画タッチで愛を叫ぶ、日本映画バブルとは一線を画しています。
 8ミリフィルムをデジタル変換した映像の質感も絶妙。
 人間の肉眼にも似た、曖昧さとしたたかさをもっています。
 ぜひともDVDになる前に映画館で観てほしい作品。
 昨年の東京国際映画祭ほか、各国の映画祭に正式出品され、
 深く、静かに街のウワサ潜行中。


さて、23日(土)からは
「四日市中映シネマックス」 での上映がスタート。
一週間限定公開です。

6月30日(土)からは
京都みなみ会館」 にて。
公開初日には、不肖ワタクシの舞台挨拶を行わせていただきます。

7月07日(土)には
広島 「横川シネマ」 にて先行上映が決定しました。
7月28日からの本公開に先駆けて、一夜限りの特別上映です。

7月07日(土) 08日(日)は
第21回 福岡アジア映画祭」 に招かれての特別上映。
こちらは片山瞳が故郷に錦を飾ります (喩えが古いかな?)

そんなわけで、近々呑みましょう。
片山瞳はお酒が全然ダメだから、男ふたりで。
(仲間ハズレにするわけじゃないからね)

・・・ しかし、いつ呑めるだろうか。
ぼくは7月半ばまでは身動きが取れそうにない。
京都もトンボ帰りになりそうなんだ。
そちらのようすを教えてください。
では、また。
posted by seka-toki at 06:43 | 御法川修より

2007年06月18日

今から続いていく未来

御法川修さま

漫才相方の片山瞳です (笑)
ブログご無沙汰していて申し訳ない
早く新たなお知らせを伝えたいところをうずうずしていますが、
とにかく私も今、次なる動きに全力投球中で
毎日、瀕死の状態です・・・
以前、御法川さんも書いていましたが、
何かを作るということは、命がけですね
今あるもの全てを、今できることに捧げていかなければ
本物は生み出せない
自分自身というのはタカが知れています
だけど一人の人間の持つ力をただひたすらに信じて、
目の前にいてくれる人の愛情を信じて、
今、ここに共に向かい合う人を愛していきたい
そこから生まれるものを信じたい
何ができるわけでもない自分だから
この存在全てを懸けたいのです
ただひたすらに愛していきたいのです

もうすぐ愛する福岡に愛するセカトキと一緒に帰れるのが
楽しみで幸せでしょうがありません
この日のためにずっと帰省をせずに一年半待ち望んでいました
博多の真髄山笠のエネルギーの高まる時期に なんて幸福なこと
(非常に個人的ですが父親の誕生日でもあるんです。
 そして父はあまりの緊張にまだ見ておりません)
・・・ ほんと感謝
福岡の皆様、どうぞ観に来てください

そして全国へと始まっていますね
この一連の動きから優しさとは強さなのだと身をもって知りました
ありがとうございました
いつも
posted by seka-toki at 01:20 | 片山瞳より

2007年06月17日

映画館をめぐる冒険

御法川です。
宣伝担当に代わって劇場情報を。
と、その前に、まず関係各位への謝罪。
・・・というより言い訳。

連絡が取れないとの苦情に対しては心よりお詫びを。
いくつか約束もすっぽかしてしまいましたが、
次回お会いした折に土下座してゴメンなさいを言ってから、
深く深くエネルギーを注がせていただきますので
どうか、お許しを。
只今、下着と寝袋を常時携帯しながら移動中。
東京の難民と化しております。

昨日は午後まで天王洲のスタジオにて作業。
夕方、六本木で西プロデューサーと面談。
諸連絡を受けながら、しばしお喋りに付き合ってもらい、
少しだけ人間味を回復。
その後、てくてく芋洗坂を下って麻布十番の銭湯 「越の湯」 へ。
・・・お風呂セットは常に持ち歩いております。
ゴシゴシ体を洗ってヒゲを剃り、さっぱりしてから五反田の編集室へ。
そのまま朝を向かえ、昼まで。
しばしの仮眠後、今晩は新宿の某ホテルで個人作業。
まだ公にできないニ作品が同時進行中なのです。

そんな中にあっても、
一番の気がかりは 『世界はときどき美しい』 のこと。

大阪 「第七藝術劇場」 の上映は、6月22日(金)まで
東京の単館上映作品を地方で受け継いでくれるミニシアターは、
本当に貴重な存在です。
ちなみに、この 「ミニシアター」 と呼んでいるのは、
“小さな映画館” という意味ではないですよ。
大きい、小さいでいえば、建物は立派なシネコンの中にも
無理な設計のキュークツなシアターがありますよね。

ミニシアターとは、
全国一斉拡大公開を義務づけられる極大化した映画とは別の、
“小さな映画” を公開する映画館のこと。
ぼくの映画体験は、このミニシアターに支えられてきました。

80年代半ば、東京にミニシアターが次々と開館していたころ、
ぼくは十代後半のやみくもに多感な時期。
全国公開の娯楽大作とは一風変わった、ちょっと難解だけど、
それでいて魅力的な世界各国の映画と出会えたのは、
ミニシアターのおかげ。
もちろん、思い出に浸って安易に美化することはできない。
様々な問題を抱えながら現在のシーンが形作られてきました。
当時、乱立するミニシアターの影で 「名画座」 が姿を消し、
今はシネコンの攻勢にミニシアターの存在が脅かされています。

ぼくはミニシアターを “守りたい” などと思っているわけではありません。
守れるだけの力もないですし。
ただ、いろんな映画を選ぶことのできる、
観る側の自由は失いたくありません。
観る側と、創り手が共有する映画の 「幅」 。
シネコンはスクリーン数を増やしてくれましたが、
極大化した映画ばかりが独占している現状に、
観客としてのぼくは不満です。

経済効率だけを優先していると、街並みと同じように、
全てがデパートの中に閉じ込められ、陳列されるだけになるでしょう。
便利なようでいて、結局は大きな資本の手玉に取られて、
あらかじめ選択の幅を決められてしまう。
ある種の洗脳。
心の渇きは増すでしょう。
これが、先進国の抱える空虚の正体です。

東京はもちろん、
地方のミニシアターを運営する映画人の感じている危機感は、
映画を創る側こそが認識していなければならないもの。
前回このブログに書いた通り、この想いをはっきり確かめられた以上、
ぼくは出来る限り 公開劇場へ足を運ぶ覚悟です。
守ることはできなくても、たいせつにすることはできるはず。

6月23日(土)からは、「四日市中映シネマックス」 での上映がスタート。
一週間限定公開です。
この週、ぼくはどうしても東京を離れられません。
今回の上映は、劇場側から声をかけてもらえたことで実現した経緯があります。
劇場の皆さま、ありがとうございます。
映画のことを、どうかよろしくお願いしますね。

6月30日(土)からは、「京都みなみ会館」 での公開がスタート。
こちらは公開初日に立ち会わせていただきます。
当日先着30名様には、プレゼントをご用意してお迎えしますので。
上映期間は、7月11日(水)まで。
タイムテーブルが変則的な理由は、
これまでずっとレイトショーで通してきた作品を様々な時間帯で上映し、
幅広い層の方が観てくれたら・・・という期待を込めた、
映画館側の配慮 (愛情) によるものです。

7月には、このブログの相方 (・・・漫才師のコンビみたい) である
片山瞳の生まれ故郷・福岡で上映されます。
「博多祇園山笠」 の熱気に包まれている時期に
『世界はときどき美しい』 をご覧になっていただけるというのは、
とても楽しみです。

◎7月07日(土)・ 08日(日)
  第21回 福岡アジア映画祭2007

7月08日(日)の上映では、片山瞳が凱旋舞台挨拶。
彼女の家族や友人達にも観てもらえるのでしょう。
このころには、彼女の新たな報せを聞くことが出来るかもしれません。
ぼくは保護者的に同伴させていただくつもり。

その後も上映は続きます。
どの映画館も、ぼくにとって思い入れのある劇場ばかり。
行きますよ
映画館をめぐる旅で得られたものは、必ず次の作品に活かして、
更なる観客との出会いにつなげていきますので
posted by seka-toki at 19:32 | 御法川修より

2007年06月13日

ナナゲイのこと

片山瞳さま

 御法川です。
 大阪 「第七藝術劇場」 の初日に立ち会って
 きました。
 当日のレポートを、劇場支配人の松村厚さん
 が熱くまとめてくれています。
 (松村さん、お会いできてよかった。 本当に

 劇場ロビーには、インタビュー記事を掲示
 した映画の特集コーナーまで設えてあって、
 『世界はときどき美しい』 が大事にされている
 のを感じて、とてもうれしかった。
 劇場スタッフの笑顔もすてきで、
 これまた気分よし。 (笑)

「第七藝術劇場」 は、「ナナゲイ」 の愛称で親しまれている映画館。
場所は、大阪は十三(じゅうそう)の栄町商店街にあります。
映画 『ブラックレイン』 の劇中で、マイケル・ダグラスとアンディ・ガルシアが
暴走族に絡まれるシーンで登場した場所がココ。
映画の中では、ひと気のないスモークに霞む幻想的なネオン街だったけど、
実際はケバケバしい原色の街。
人の往来もせわしないしね。
『ブラックレイン』 の撮影時には、いったいどれだけの交通遮断をしたのか
と呆れながら、現実の路上に立ち尽くしてしまったよ。

歓楽街・・・露骨に言えばピンク街の中心になっている商店街だから、
女性がひとりで歩きにくい雰囲気だけど、
じつは女性にはまったく無害で、危険なのは男性の方。
歩いているそばから呼び込みの嵐だからね。
でもぼくは、こんな猥雑な空気が嫌いじゃない。
スケベなことを考えなければ、けっこう笑えるんだよね。
生きてる、そこらじゅうで生きてる。
これもまた、人の営みのひとつなんだし。

そんな界隈にある 「ナナゲイ」 は、
かつて映画館を 「こや」 と呼んだ気分を実感させる、
まさに街の映画館。
山田洋次監督の名著のタイトル 「映画館(こや)がはねて」 (中公文庫) を、
ふと思い出した。
100席に満たないミニシアターだけど、客席はゆったりとした作り。
一時、経営難で閉鎖されたものの、街から映画の火を消してはいけない !!
という切実な想いに支えられて、昨年末に再オープンできた経緯があります。

劇場の運営再開に奔走したのが現支配人の松村さん。
運営委員の一人に、京都府舞鶴市で建設機械メーカーの代表を務めながら、
近年の日本映画界に意欲作を送り込む志摩敏樹プロデューサーが携わって
いることからも、この映画館が日本で創られるインデペンデント映画の最前線
を担っていることは明らか。

渋谷ユーロスペース、吉祥寺バウスシアター、名古屋シネマスコーレと来て、
今回の第七藝術劇場。
ぼくはその全ての劇場を巡り、
直に劇場を運営されている方々とお話することができた。
これは、大きな収穫となっています。

“日本映画バブル” と謳われる中、
国内の製作本数は700本近いなどと伝えられてはいるけど、
その大半はDVDセールスの宣伝を目的としたアリバイ興行の
“ための” 映画でしかない。
ともかく映画館で上映できさえすれば極端な話、
観客がいなくてもいいワケ。
上映されたという事実にかこつけて、
DVDのパッケージに 「劇場公開作品」 と表記されれば、
レンタル店への出荷率が上がる・・・というカラクリね。
ぼくもきれいな身の上ではないから、
このことを頭から否定できない。

でもさ、観客を期待されていない映画と、
それを上映しなければならない映画館の消耗は、
考えるだけでせつないよ。

一本の映画が創られるためには、どんな小さな作品であっても
個人では責任を負えない巨額の資金を必要とする。
当然、再生産のための資金回収と利益を上げることが事前に計画される。
そのためのビジネスの枠組みがあることも重々承知している。
でもね、なにやら縮小再生産の袋小路におちいってやしないか・・・と
歯がゆい気持ちでいるのは確か。

映画を創り、それを映画館で観ていただくこと。
そのためには、まだまだやらなければいけないこと、やれることがある。
(ねっ、松村さん

朝、大阪に着いてからのこと。
十三駅の改札を出ると、すぐ目の前に一杯呑み屋。
暖簾をくぐると、威勢のいい声で迎えてくれる。
プロデューサーの西さんから頂戴した餞別入りの封筒に手刀を切って、
昼間から一杯。 (一杯だけね)
コップ酒¥350也。
グラスに口をつけてすすりながら、ふと思う。
はたして映画は、このたった一杯のコップ酒のありがたみと
しっかり渡り合えているだろうか・・・と。
ぼくも、そしてカウンターの中のおやじも、
この一杯のお酒をバカになんてしない。
ナメテもいない。
求められ、それを提供し、「ありがとう」 と送り出す。
そんな末端の気分から確認したいことがあります。
真っ当な信頼関係を取り戻したいのです。

◆追伸
今日は、市川実日子さんの誕生日。
お祝いの気持ちを。
心から。
posted by seka-toki at 21:07 | 御法川修より

2007年06月06日

続・電子交差点

宣伝担当です。
「渋谷ユーロスペース」 での上映真っ盛りだった4月に、
ネット上で見つけた感想をご紹介したのを憶えていらっしゃいますか。
電子交差点

『世界はときどき美しい』 を劇場でご覧になり、
たいせつに思ってくださった方々の声を、
電子空間の網目をぬって一所に集めてみたい。
このブログもそうですが、誰かが読んでくれている、
誰かに声が届いている、その想いを相互に交換できたら・・・
と考えての試みでした。

今回は、その第二弾
前回同様、勝手にリンクさせていただくことをお許しください。
日付順に並べさせてもらいますね。

 気ままに映画日記 ☆
 PukaPuka...
 たまけり日記
 色とりどりの日々
 カナダ人は傘をささない
 佐志田島のMovie Diary
 bettin record
 あめのあと〜日常のキラキラした優しい風景
 my way, My Way アカルイミライ
 にんじんきらい
 silent child
 K*DIARY
 雅人の部屋

みなさん、ありがとうございます。
褒めてもらえることは、もちろん素直にうれしいです。
励みにもなります。
でも、それだけではありません。

みなさんの感想には、
まだ映画をご覧になっていない方々を劇場へと駆り立てる力があります。

映画のことでなくても、一冊の本、一枚のCD。
あるいは、生活の中の発見。
どんなことであっても、すてきなものを見つけ、それを伝えること。
伝えられること。
これがインターネットの力ではないでしょうか。
とかく匿名の悪意で埋まりがちな電子空間を、
エネルギーに満ちた情報交換の場にしてゆくことが、
まだまだできるんですね。

優れた批評は、常に人を 「行動」 へと駆り立てるものです。
未知の映画を観てみようと思わせるキッカケ、
一冊の本を探しに書店へ走る動機、
生活を豊かにする新しいアイディア。
そんなふうにブログが活かされたら、うれしいですよね。

HMVのフリーペーパー 「the music&movie master」 で、
松田龍平さんがオススメの10タイトルを紹介しています。
しっかり 『世界はときどき美しい』 のサントラ盤をピックアップ。
龍平さんのコメントは・・・
 とにかく映像美が見所の映画のサントラです。
 本編には僕も出てるんですけど、完成した映画
 を観たとき、音楽と映像がすごくマッチしてて
 とても良かった。サントラだけでも聴いてみると
 良いかもしれません


サントラ盤は好評発売中。
ジャケットから封入ブックレットまで、
映画の宣伝ヴィジュアルを手がけた奥村香奈さんがデザイン。
監督とレコード会社のスタッフが隅々までこだわり、
想いを込めた一枚です。
posted by seka-toki at 13:12 | 電子交差点

2007年06月04日

命の尊厳

御法川修監督さま

片山瞳です
もう作業が一段落した頃でしょうか?
本当に、お疲れ様でした。

ゆっくり休んで、眠って、栄養を蓄えてください。
お疲れさまでした。

全身全霊を注いで魂込めた 「命」 みたいなもの。
きっと 「世界はときどき美しい」 のように
素敵な愛情のこもった作品なのでしょうね。

拝見できるのを心より楽しみにしています。
今や世界中が楽しみに待っていますから。

私も・・・頑張りますから!!!
posted by seka-toki at 03:26 | 片山瞳より